所蔵作品

部門
絵画
作家名
MONET, Claudeクロード・モネ
生没年
1840-1926年
作品名
睡蓮、柳の反影
制作年
1916-1919年
大きさ
130.0×197.7cm
技法・素材
油彩・カンヴァス

モネは、19世紀末のヨーロッパに生まれた印象派を代表する画家です。彼は日本に対し強い憧れを抱き、それを作品にも表しています。後半生を暮らしたジヴェルニーの家には、日本風庭園を造り、ここで睡蓮の描写に専念しています。モネは1916年から1919年にかけて柳が水面に映っている構図の作品を6点描いています。この作品はその中の1点です。水面に映っている柳、浮かんでいる睡蓮、その下にうかがえる湖底、それぞれが荒々しいタッチで二重、三重に描かれています。絵の前に立つと水面を漂う空気に包まれ引き込まれそうな感じさえ受けます。

モネの描く睡蓮の中でも非具象的なこの晩年の作品は、後の抽象絵画の誕生に影響を与え、美術史の上でも、次に来る時代を予告している作品として位置づけられています。晩年、眼を悪くしたモネですが、“心の眼は”しっかりと開いていたのでしょう。「睡蓮、柳の反影」は、モネの未来を見る眼の確かさを証明する作品です。

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