美術館協議会

平成27年度第2回北九州市立美術館協議会議事録

名称

平成27年度第2回北九州市立美術館協議会

議事

(1)議題1 平成28年度北九州市立美術館運営方針について
(2)議題2 平成28年度運営評価目標について
(3)議題3 平成22年度から平成26年度北九州市立美術館運営評価について

開催日時

平成28年3月23日(水)14時〜16時

開催場所

北九州市立松本清張記念館 会議室

出席者

(委員)
吉武 弘喜
九州造形短期大学名誉教授
山梨 俊夫
国立国際美術館館長
中村 渉
北九州商工会議所参事
川浪 千鶴
高知県立美術館企画監兼学芸課長
永津 美裕
北九州市立大学大学院教授
原田 美紀
原田・川原法律事務所弁護士
安武 弘子
西日本新聞社企画事業室事業部長
大庭 明美
北九州美術家連盟
谷 美紀
株式会社 プロフィット ドンナ・マンマ編集長
(事務局)
西村 勇晴
北九州市立美術館館長
西之原 鉄也
北九州市立美術館副館長
榎田 久美子
普及課長
林田 薫
普及課普及係長
那須 孝幸
学芸課学芸係長
髙田 勝彦
普及課分館長
江藤 ますみ
普及課普及係
重松 知美
学芸課学芸係
奥田 亜希子
学芸課学芸係
小松 健一郎
学芸課学芸係
議事の概要

平成28年度運営方針、評価目標及び平成22年度から平成26年度の5年間の運営評価について、意見をいただいた。

議事経過
事務局
平成27年度第2回北九州市立美術館協議会を開催いたします。
会長
最初に、議題1「平成28年度北九州市立美術館運営方針について」事務局より説明をお願いします。
事務局
(議題1「平成28年度北九州市立美術館運営方針について」説明)
会長
ただいまの説明についてのご意見・ご質問等ありましたら、お願いします。
会長
市の文化振興計画は平成28年度からの5ヵ年となっていますが、美術館の次の5ヵ年計画とどのような関係になるのですか。
事務局
文化振興計画は現在作成中で、まだ公表されていないため資料等がないのですが、策定された後は、その基本理念や施策も反映させ美術館運営をしていきたいと思います。
委員
平成27年度の予算執行状況についてですが、特に企画展は収入と支出の乖離があります。主な要因はアクセスの問題ではないかと思いますが、平成29年度の再オープン時には、近隣のいのちのたび博物館、世界遺産等と連携したシャトルバスの運行など、アクセスを良くするようなことも考えていますか。
事務局
企画展の収支のバランスについては、全国的にみても当館が、極端にバランスが崩れているというわけではありませんが、収支を無視してよいとも思っていません。できるだけ多くの方に来館いただけるよう市民の方々のニーズにあったものをやっていくことも心がけていきたいと思っています。立地については、これまではシャトルバスも運行しており、車以外では全く来られないということではないことをご理解いただきたいと思います。 他施設との循環バスについては、それぞれ嗜好の異なる人たちの集客はなかな か難しいのではないかと思っています。 しかし、できるだけ的確なPRを行い、美術館に興味を持っていただくよう努力していきたいと思います。
委員
改修工事の内容で「空気の流れを室内から室外への一方向とする」というのは、 前室を設けることにより、出来るだけ外気を遮断し、展示室内の空気圧を少し 高め外気の侵入を遮断する仕組みをつくる、ということでよいですか。
事務局
これまでは給排気設備が不十分だったため、空気がある箇所にたまり、部屋全 体の温湿度が一定にならないという問題もありました。今後は、圧力を少し変えることで常に空気が室内から室外に出て行く形に変更するものです。
会長
展示室内の気圧を高くするということですね。
委員
リニューアルにあたり、よりお客様に来館してもらうためのショップ等のサー ビスの向上についてはどのように考えているのですか。
事務局
今回の工事は、厳しい財政事情により、最低限、作品を安全に守れる・展示できる環境をつくることに特化したものになっています。
会長
ボランティア活動の見直しについては、方向性など考えはあるのですか。
事務局
具体的な体制などはまだまとまっていません。 これまでの課題ということからすると、日本初の美術ボランティアとして、開館以来42年が経ちました。これまで高度な技術教育に基づいた講習を行い、来館者への解説や資料整理などに携わっていただきましたが、高度な知識を養うために、募集の回数が極端に少なくなってしまいました。1期のボランティ アを募集するのに2年をかけて行い、その後10年間募集を行わないという状況が続き、ボランティアの高齢化が進んでいます。また、開館当時の昭和40年代と現在では生活のリズムの違いも顕著にあわれており、今、市民の方がどういった形で美術館の活動に関わってもらえるのかも含め根本的に見直し、新たな形で出直そうと思っています。若い世代から高 齢者まで、自分が出来る形で関わることができるボランティアの形にしていきたいと思っています。
会長
他にご意見はありますか?
委員
意義なし。
会長
ありがとうございます。それでは本件について、ご承認いただきました。
会長
次に、議題2「平成28年度運営評価目標」について、事務局より説明をお願いします。
事務局
(議題2「平成28年度運営評価目標について」説明)
会長
ただいまの説明についてのご意見・ご質問等ありましたら、お願いします。
委員
平成27年度まで目標として掲げていた「研究紀要の発行」が平成28年度の 目標からはなくなっていますが、27年度までの結果として発行には至らなかったため諦めたということですか。
事務局
諦めてはいません。「紀要の在り方も含め考えてみたらどうか。」との意見を以 前に頂いていたので、そこも含め進めたいと思います。論文などは発表してい こうと思っています。
委員
『ボランティア40年 活動記録とこれから』(2015年)の広報・宣伝をもっと行えばよいと思います。とても良い出来の本だと思います。
会長
ボランティアなどの取組みを、今始めているところもあります。自主グループ 化しているところが多いと思いますが、その良し悪しも含め、特色のある「北九州市立美術館」のやり方を変えない方法もあるのではないかと思います。
会長
他にご意見はありますか。
≪委員≫
意義なし。
会長
ありがとうございます。本件について、ご承認いただきました。
会長
次に、議題3「平成22年度から平成26年度北九州市立美術館運営評価」について、事務局より説明をお願いします。
事務局
(議題3「平成22年度から平成26年度北九州市立美術館運営評価について」説明)
会長
ただいまの説明についてのご意見・ご質問等ありましたら、お願いします。
委員
全体的に、今の運営評価項目ではPDCAになっていません。課題が何なのかがわかりません。それぞれの課題がわからなければアクションにつながりません。個別の成果に課題を加える必要があると思います。
会長
評価するのが難しい、問題点がわからないという印象です。各自己評価についても、どう評価したらよいかよくわかりません。5年間を振り返ってみて、次の計画をどうしていくかということを考えなければなりません。
委員
「更にこれ位のことを、今後も進めたい。」などの説明があれば評価の理由・妥当性もわかると思います。
委員
私は、広報によってどれだけ人数が伸びたか、市民の参加にしても、延べこのくらいになった、またやりたいという人がどのくらい増えたのか等を成果と捉えていました。
ただ、それが本来の成果なのだろうかという気もします。 自己評価に対する委員の判定ができやすい形にしてほしいと思います。
委員
過年度評価はCだったが現在はAになったので総合でBだという評価の仕方が妥当なのかどうか疑問です。 例えば、「届いていない状況にこのように改善して第一段階をクリアできた」といった洗い出しがされたり見直しがあると先につながると思います。 広報についても、この評価が妥当なのかどうか疑問です。SNSのこと等があまり出てきていません。「何件雑誌に載った」「何件新聞に載った」といっても、誰に届いたのか。意 識的な来館者調査等をやるべきだと思います。30才代以降はほぼ新聞、テレビから情報を取らないとよく言われています。 60才代以上と中間層、そしてさらに若い層の各層に対しては、それぞれ広報戦略も変わってくると思います。
委員
なぜこの評価になったのかという注釈をつけるべきだと思います。
委員
良くなっての「B」と、もともとの「B」は違うので、総合評価の書き方を考えて分かるようにしてほしいです。
委員
5年間評価は、どう扱うのですか。
事務局
これまでの問題点の分析を行い、次の5年間計画に反映させます。
委員
PDCA サイクル表に見合ってないつくりになっているので、改善するべきです。
委員
「樹のいのち 画家のまなざし展」で配布された小冊子に「ゲストルーム001」と記されていましたが、新鋭アーティストの紹介を今後も続けていく予定ですか。若手作家の支援を行っているのなら、評価に入れてもよいのではないでしょうか。
事務局
今後もコレクション展に合わせて、続けていく予定です。
会長
その他に、委員の皆様、あるいは事務局から何か協議事項や報告はありませんか。
事務局
(美術館改修工事の予定の説明)
会長
ありがとうございました。
それでは以上で、本日の議事を終了いたします。
事務局
事務局より、運営方針や評価について、今後の進め方を説明させて頂きます。 大規模修繕中の平成29年度までは単年度ごとに運営方針を立て、それに対する評価を行い、30年度から新しい5ヵ年計画を策定していきたいと考えていますのでよろしくお願いします。
事務局
ありがとうございました。
委員の皆様、長時間のご協議お疲れさまでした。これをもちまして、平成27年度第2回北九州市立美術館協議会を終了いたします。