概要
基本理念
市民の生活に潤いと心の豊かさを創出し、地域とともに成長していく美術館
基本理念の柱
- 作品世界を多様に、存分に味わうために
- 地域とともに成長するために
- 文化資源を伝承するために
基本方針
- 開館以来の世界的美術作品を含む収蔵品の蓄積を踏まえ、質の高い優れた美術作品の収集を心がけながら、地方美術館として特色あるコレクションの形成を目指します。
収集にあたっては時代背景、作家・作品の関係にも留意します。
- 現代の多様性を示す優れた作品
- 地域の美術史を構築する上で欠かせない作品
- 近現代美術史の展開をたどる既存コレクションの充実・補完
- 地域とともに成長していく美術館を目指します。
「リビング・ミュージアム」実現のためのテーマ- 現代を生きる~美術を通して時代と文化を考える美術館
- 地域とともに生きる~暮らしと共存する美術館
- 作家・作品と生きる~研究・アーカイヴ機関としての美術館
具体的な取り組み
- 継続的な作品の収集と保護
- 開館以来の収集方針や所蔵内容の傾向を踏襲した継続的な収集活動
- 作品の保護と修復にも努めながら、公開の機会と期間、方法の検討及び効果的な活用方法の模索
- 収蔵庫、展示室を含む館内の環境管理
- 魅力的な展覧会の実施
- 多様な美術を紹介する展覧会の企画(大規模巡回展や多様な美術の企画)
- 地域の美術史を構築する上で欠かせない作家、活動を掘り起こす展覧会の企画(地域ゆかりの作家や地域美術の紹介)
- 既存コレクションを活用した展覧会の企画(所蔵作品、資料を活用し発信)
- 研究機能の強化
- 各分野の専門的な研究の推進
- 他館や他機関と連携した研究や事業の実施及び成果の共有
- 研究成果の公開
- 所蔵品、蔵書のデータベースの整備
- 効果的な教育普及活動の推進
- ボランティアや学校機関、社会施設などと連動した市民交流
- 市内小学生を対象とする「ミュージアム・ツアー」の実践
- たんけんパスポートの利用促進
- 長期的なアート体験プロジェクトやトークイベントの実践
- ボランティア制度の見直し
- 市民活用における利便性の向上
- アネックス棟再整備の検討
- 二つの市民ギャラリーの利用促進
- 「美術館友の会」の加入促進と活動内容の充実
- 積極的な情報発信
- 各事業における適切な広報
- 各事業の入場者数や年齢層などに関する分析と対策
- 他館や文化施設との広報連携
- 美術館活動全体の情報発信
- 館内外の表示や広報活動における外国語表記
- 快適なアメニティ空間の整備
- 快適なアメニティ空間の演出(サイン計画、ミュージアムショップなど)
- 市民の憩いの場としての演出(磯崎建築、美術の森公園)
- 館内外の表示や広報活動における外国語表記(再掲)
- 危機管理マニュアルの策定と更新
- 美術館運営全般に関する取組み
- 美術館事業の目標設定と評価
美術館の概要
本館・アネックス
当館は、昭和49年(1974)西日本における公立美術館の先駆けとして設立されました。百万市民を抱える北九州市にふさわしい美術館として、豊富な収蔵品を常時展示すると同時に優れた企画展を開催することにより、市民に美術鑑賞の場を提供し、創作活動に対して支援するということを基本方針としてスタートしました。
また開館と同時に、全国で初のボランティア制度を導入し、来館者に対する作品解説や教育普及活動を推進していることでも知られています。現在ボランティアは一般から募集し、数年の養成期間を経た約80人が交代で毎日活躍しています。
建築の設計者は大分出身の著名な建築家、磯崎新氏です。本館はグリッドを基調にしたデザインで、ファサードから二本の筒が飛び出し、左右に比翼が伸びたユニークな形をしています。
展示室は企画展示室、常設展示室と分かれ、特に常設展示室はコーナーを5つに分け特徴ある展示を心がけています。
昭和62年(1987)には地元作家の発表の場を設ける意図で別館(アネックス)を増築し、1階の市民ギャラリーを発表の場として提供しています。また、3階には常設的に少しでも多くの種類の版画や素描などの小作品を紹介したいということから、専用の展示スペースを設けテーマを決めて常時、小展覧会を開催しています。
ロケーションとしては小倉、戸畑、八幡の三区にまたがる丘の上にあり、臨海工業地帯と市街を見下ろす場所にあります。緑豊かな敷地総面積は10万平方メートルと広大なもので、市民の散歩やジョギング・コースとして親しまれています。

分館
北九州市戸畑区に広大な敷地を持つ北九州市立美術館の分館として、平成15年(2003)、紫川の畔、小倉城に隣接するリバーウォーク北九州の4・5Fに開設されました。アートをより身近に感じられる都市型ギャラリーでは、多彩なジャンルの企画展を開催しています。
