コレクション

部門
絵画
作家名
遠山五郎TOYAMA, Goro
生没年
1888-1928年
作品名
女の肖像
制作年
1921年
大きさ
80.5×65.5cm
技法・素材
油彩

遠山五郎は福岡県出身、東京美術学校西洋画科を卒業して、アメリカに赴き、さらにフランスに渡ってパリのアカデミー・ジュリアンに学んだ。この経歴において本格的な油彩画技法を身につけた彼は、西洋において伝統的な主題であった人物画を得意とした。フランス滞在中に制作されたこの婦人像は、外国の女性をモデルとし、明確な空間の中に堂々たる人体が置かれ、重厚な存在感を示している。その対象のとらえ方はこの時代の主流と現在では目されている印象派の作画態度とは大きく隔たっている。普通の人物を対象としながら、獲得されている画面の力強さは、作者の誠実なものの見方と着実な技法とがもたらした結実である。

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