展覧会・イベント

院展を主催する日本美術院は、1898(明治31)年、岡倉天心の指導理念のもと、橋本雅邦、横山大観、下村観山、菱田春草ら26名の正員によって創設された日本画の研究機関です。西洋美術の流入によって衰退しつつあった日本の伝統美術の復興と革新を標榜し、新しい日本画の創造を目指しました。一時、経営難から活動休止を余儀なくされますが、天心の一周忌を機に大観らが中心となって再興します。以来、「芸術の自由研究を主とす 教師なし先輩あり 教習なし研究あり」の精神で多くの画家たちが研鑽を重ね、近代日本画の発展を支えてきました。
109回を数える本展では、日本美術院同人作家の新作33点をはじめ、受賞作品、および九州在住作家の入選作品を含む62点を展示します。気鋭の若手から大家まで多彩な作品が一堂に会する院展で、現代日本画の真髄をご堪能ください。
会期
2025年4月19日(土)~5月6日(火・振休)
会場
北九州市立美術館 本館
開館情報
開館時間 9時30分~17時30分(入館は17時まで)
休館日 月曜日(ただし、5月5日は開館)
観覧料
※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金。なお障害者手帳を提示の方は無料。北九州市在住の65歳以上の方は2割減免(公的機関発行の証明書等の提示が必要)。
※前売り券は、ローソンチケット(ローソン、ミニストップ)、チケットぴあ(セブン-イレブン)、セブンチケット(セブン-イレブン)、e+イープラス(ファミリーマート)、小倉井筒屋、北九州モノレール主要駅で販売。
※ローソンチケット、チケットぴあ、セブンチケット、e+イープラスについては、展覧会開催中は当日料金での販売となります。
主催・後援等
主催 再興第109回院展実行委員会(北九州市立美術館、西日本新聞社、日本美術院)
後援 TNCテレビ西日本、九州旅客鉄道株式会社、西日本鉄道株式会社、北九州モノレール、筑豊電気鉄道株式会社
イベント
井手康人氏によるギャラリートーク
会期中、日本美術院同人で、本展に《月乃神》を出品している井手康人氏のギャラリートークを開催いたします。
4月19日(土)、20日(日)、5月3日(土)、4日(日)
各日 ①10時30分~、②14時~ の2回
会場=展覧会場内
※申込み不要(ただし、本展観覧料が必要です)

井手康人(いで やすと)
1962年生まれ。北九州市出身。東京藝術大学在学中の1990年に院展初入選を果たす。98年から2008年まで再興院展で奨励賞を連続して受賞、さらに09年と13年に日本美術院賞を受賞し、14年に日本美術院同人に推挙された。同人として18年に文部科学大臣賞、20年に内閣総理大臣賞を受賞。現在は岡山県に在住しながら愛知県立芸術大学などで教鞭を執る。また、各地でワークショップを行い、日本画の普及活動にも精力的に携わっている。2022年、令和3年度北九州市民文化賞を受賞。インドネシアのバリ島に魅せられ、同地に息づく伝統文化や習俗をモチーフとした幻想的な作風で知られている。