所蔵作品

部門
浮世絵
作家名
鈴木春信SUZUKI, Harunobu
生没年
1720-1770年
作品名
六玉川 萩の玉川
制作年
1766-1767(明和3-4)年
大きさ
25.1×17.1cm
技法・素材
竪中判錦絵 六枚揃の内

日本には「玉川」の名を持つ川が六つあり、まとめて「六玉川」と呼ばれる。それぞれ多くの和歌に歌枕として詠まれ、浮世絵版画の揃物にも多く描かれている。

「萩の玉川」は「野路の玉川」とも呼ばれ、萩の名所、近江国栗太郡老上村野路(滋賀県草津市南部)にある。東海道と中山道の分岐点にあたる。この図では川の水面に映った月を二人の少女が眺めている。画面上部に書かれた源俊頼の和歌「明日も来ん 野路の玉川 萩こえて 色なる浪に 月宿りけり」を踏まえたもの。この図が出版される直前の明和2年、春信らの工夫によって錦絵(多色摺木版画)が考え出され、それまで墨一色だった木版画は、様々な色の重ね摺りが可能になった。その後、浮世絵版画は飛躍的に発展することになる。

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